悪い芝居
悪い芝居 最新情報 現状報告 メール 付録 グッズ

 

index悪い芝居>過去公演1


 

 2004  2005  2006  2007


・『詩人と大女』 vol.0

 

・『鈍い音』 vol.1


・『ロッキン・オン・トゥ・ザ・ルーム


・『疑問符家族』 vol.2


・『グッバイ・モーツァルト

 

・『注目』 vol.3


・『柔乙女!』 『岩乙女!』 vol.4

 

・『イク直前ニ歌エル女

      (幽霊みたいな顔で)


・『性春群憎劇のススメ


・『ベビーブームベイビー』 vol.5


悪い芝居 vol.0
(悪い芝居 旗揚げ公演)


『詩人と大女』

作・演出 山崎彬

 

2004年12月24日(金)・25日(土)


@路上

 
四宮章吾 山崎彬

 

山崎ひとこと

後付けで旗揚げ公演ってことにしてますけど、実際は暇つぶしの延長っていう感じでした。
クリスマス暇だなぁって。
あと、学生劇団でずっとやってきて、そのパワーっていうか、そういうものが、
芝居を観ようとしていない路上の人たちに、どう受け入れられるかってのに興味あって。
やっぱりどうしても芝居呼んで観に来てくれる人たちって、
友だちとか知り合いの延長で、全く知らない人に見せるって機会が少なくて。
ちょうどいいや。暇だし、やってみようって。
四宮ともやりたかったし。

 

ストーリーは、何か路上で詩を売ってる自称・言葉売りがいて、やっぱ夢追う奴はダメっていうか、クリスマスも詩を売っちゃうみたいな感じで、むしろクリスマスこそ売り時だ、みたいな感じで、したら、彼女(大女)が怒りにくるんですよ。
「詩を売る前にデートしよう。」みたいに。男は「詩を売るんや。」ってごねて。彼女が「SEXさせないぞ。」って怒って、男が詩を売るか悩むみたいな。よく覚えてないですけど、最後は何故か自然保護の話になって、「自然が泣いてるよ。」って詩を書いてて、でもその紙作るのに木が伐採されてますよね、みたいな。意味分からないですね。

反応はよかったですよ。通用するかも、頑張ろうって思えた。
そしたら調子乗って、次の日知り合いも呼んで。知り合い達は引き笑いでしたけどね。
路上コントで知らない人にサンタ帽あげたんですけど、後日、大学内で挨拶されて。うれしかったなぁ。

 

 

 

悪い芝居 vol.1


『鈍い音』 作・演出 山崎彬

 

 



2005年3月 17日〜19日(4 stage)


@立命館大学内以学館二号ホール

 

 

★生きるとは?死ぬとは?
幸せとは?不幸とは?
善とは?悪とは?
そんなことを考える時間はもうない。
悲劇!我々は常に自分の目からでしか
世界を見れない。




立石小石 伊藤茉莉子 四宮章吾 山村哲也 向坂達也

梅川美奈 竹田奈未 山崎彬

<舞台監督・舞台美術> 岩井扶希 

<照明> 立石小石 <選曲> 数井謙一郎

<衣装> 法月亜希子  <衣装助手> 名越美代
<宣伝美術> 金広大  <小道具> 四宮章吾

<劇中歌作曲・唄> 竹上久美子


<制作> 中栄遊子



 

山崎ひとこと

生まれて初めて本格的にレパ(脚本)を書いて、演出しました。
ほんと、劇団化しようなんて全く考えてませんでした。
大学生活の最後の思い出作り的に芝居やろうという感じで。
思い出作りでお金は取れないだろう、じゃあ無料にしよう、でも無料で観たのが申し訳なくなるくらい芝居としてはしっかりしたものを提供しようって感じで。交通事故のシーンがあって、本物の車分解して、舞台上にボンネットとか、タイヤとか組み合わせた、偽車出したくらいですから。

 

ストーリーはなんだろうなぁ、心臓病の中学生がいて、いつか死ぬこと分かってて、
それで、けっこうもう、死とか生とか吹っ切れて生きてたのに、自分と型が合うドナーが見つかって。
そのドナーは親友の母親で、その母親は以前、ノリの偽善で「臓器提供意思表示カード」に「YES」って○してて、うわーってなる。更には、その親友の母親が車に轢かれて植物状態になるんですけど、その親友の母親を轢いたのが、心臓病の中学生の父親で、「素直に喜べませんよ。」って感じの、登場人物全員微妙な気持ちになっちゃう話。
一見、重いけど、その辺は軽く軽くの精神で乗り切ったっていう話です。けっこう僕は好きですね、ストーリー。
こういうごちゃごちゃな話が最後に一本化するのが好きなのかなぁ。

 

あ、あと思い出としては、親友の母親が植物人間になった時に、植物の国に行っちゃうんですよ。
その植物の国のテーマソングを竹上久美子さんに作ってもらって。感動でした。初めて彼女の歌聴いて、声いいなぁって思って、この声でチープな歌詞の歌を歌ってもらったら面白いだろうなぁって思ったんですけど、最初は申し訳なくて。
でも快く引き受けて下さって、すごくいい人だなぁ、って思ったことを今でも思い出しますね。

 

 

悪い芝居 番外公演


『ロッキン・オン・トゥ・

 

ザ・ルーム』 作・演出 山崎彬


 

2005年4月19日〜21日(3stage)


@立命館大学内以学館地下多目的ホール3


★この春、ドラえもんの声が変わった。
そして俺は、姉の部屋を漁った。

 


四宮章吾 山村哲也 目黒裏子 立石小石

 

山崎ひとこと

大学卒業して一年間お金貯めようって思って、実家帰ってバイトしてたら、新歓公演のレパ書いて下さいってなりまして。
ああ、僕はやっぱり劇団西一風とは卒業しても関わってゆくのだなぁって思いました。劇団化する気はなかったけど、どうせ僕が書くならってことで、悪い芝居番外公演と併記させてもらいました。

 

話は30分くらいの短編で、浪人生の弟がひたすら姉の部屋を漁るっていう救いようのない話です。
漁ってたら押入れから女の子が出てきて、ずっとドラ焼き食ってる。弟は漁りがエスカレートして、襲ってしまうっていう、
なんだろ、人間の欲望の悪魔をむき出しにしたって感じの、まぁ、救いようのない話です。

僕の書く話、救いようのないことが多いですね。基本、救いようのない不幸の中にある幸福を探しましょうや、
それ探せたあなたは幸福です、みたいな。

 

何のとりえもなく生きてきたツケを今になって吐き出してる、そんなものだと、今となっては思っています。

 

 

 

悪い芝居 vol.2


『疑問符家族』 作・演出 山崎彬


 

2005年9月 10日〜11日(4 stage)


@スペース・イサン東福寺

 

★中学生も植物の国も生きるも死ぬも微妙だぜ!
そんなこんななvol.1! 続くはvol.2、『家族愛』!

ブッシュも、家族も、恋人も、他人は他人、赤の他人
人間関係、よろこんで!ホモも、エイズも、ご自由に!
ざわわざわわでごちゃまぜに!
面白いけど分からない。分からないけど面白い。
「絶対に見逃すな!」と心では思っています。

★悪い芝居vol.2
『疑問符家族〜つまりすべては円である〜』
あの日からちょうど4年。今年は平和に芝居を見よう。

 



東野麻美 向坂達矢 数井謙一郎 山崎彬
四宮章吾 藤原藁々 三國又八 立石小石
山口綾 板倉武志


<舞台監督>山形健太郎 
<照明>立石小石 央形そら
<音響>福本優樹 <美術>東野麻美 
<衣装>所沢光   <宣伝美術>前芝和子
<小道具>四宮章吾 板倉武志


<制作>中栄遊子 目黒裏子


 

山崎ひとこと

レパ書き出したのも6月で、公演やろうかって決まったのも6月で、やっぱり劇団化なんて全く考えてなくて、
「書けたらやろうか。」ってなって、いざ書けたら、「劇団化しようか。」ってなった公演です。

話というより、キャストが会心のメンバーが集まったなぁって思いますね。
だって話はなんのとりとめもない、米大統領が誤って核発射スイッチのボタン押すとか、ホモがキスしたりとか、エイズの高校生カップルが別れてやっぱりより戻してとか、文字にしたら今でも恐ろしい。最後は登場人物みんな沖縄に集まって、米大統領が発射した核爆弾は地球のアメリカ以外のところに落ちるように設定されてて、そこはアメリカの独断で、日本にも核落ちるけど沖縄だけ落ちないようになってて。

 

登場人物、もちろん日本人なんですが、「ここまでされたら、もうアメリカやだな。」って言って終わる。ひどいですね。
それをオムニバスコント仕立てで羅列して、最後一個にまとまるみたいな芝居です。本番は9月11日だったり、
総選挙の日だったり、現実が虚構に近づくって、やっぱ小さなところでもあるんだなぁって思ってました。
ま、近づけてんのは自分自身のさじ加減ですけど。

笑いに関しては成功した部分もあったとは思いますが、まだまだ僕らは下手くそで。
今でもですけど、今、笑いやってんですよ、笑っていいんですよ、ってことが伝わらなくて、
顔笑ってるんだけど笑い声は起きないみたいな。笑い声起きないのは、初期段階の劇団の決まりごとなんだって
捉えてますけど、笑い声起きるとパワーになりますから、遠慮無しに面白ければ笑ってもらえるように早くなりたいです。

 

 

 

悪い芝居produce

阿呆船企画no.I


『グッバイ・モーツァルト』

作・演出 数井謙一郎




2005年11月 12日〜13日(4 stage)


@アトリエ劇研

 

★知っているか・・・・・・・・・・?
「愛」というコトバの本質を。
ヒトがうめられずにいる「距離」の埋めかたを。
青空がなぜあるのか
歴史がなんのためにあるのか
うめた先に何がまっているのか
こたえるために、
「彼」は挑戦する。

☆悪い芝居・・・・初のプロデュースは百メガバイトの物語!!
仕事に疲れたおじさまも、青春まっさかりの暇人も、

晩秋の一日だけ、一寸、劇場に足を運んで御覧なさい。
芝居小屋の中で、“引きこもり”を観ることができます。
悪い芝居プロデュース阿呆船企画No.T
「グッバイ・モーツァルト」
阿呆な事は一切しません。二人芝居だもの。
お楽しみに!!

 



山崎彬 四宮章吾


<舞台監督>  東野麻美   <舞台美術>  山村哲也 
<照明効果>
  芝刈キリン  <照明オペ> 平塚肇
<音響効果>  伊藤茉莉子 <衣装>   法月亜希子
<小道具>四宮章吾       <宣伝美術>   星野タオル 
<制作>中栄遊子

 

 

山崎ひとこと

vol.2で満員御礼くらいお客さんが入って、それでも200人ちょっとでほとんどノルマのお客さんなんですけど、客席数からしたらあふれてて。やっぱ勢いで次やろうってのもあって、数井が書いてプロデュースって形でやりました。二人芝居。

体力的にはかなりきました。本番後、家着いて緊張が切れて、ぐたーって。でも興奮してて眠れないみたいな。
動きで表すシーンがかなりあったのはしんどかったけど、芝居の可能性を色々感じれて、数井は役者としてそういう刺激をくれるので、また必ず一緒にやると思います。

数井のレパは僕とは全然違うし、やっぱりお客さんの反応も全然違う。
劇団としていろんな色持ってたいってのがあって、もちろん色付けはいるんだろうけど、いろんな色持ってるって色をつけたいです。お客さんは役者数少ないってのもあって減りましたけど、初期劇団の二人芝居としては入ったほうなんでしょうか。
4ステージで客席は埋まってて、前回、来ていただいてこっちも来ていただいた知り合いじゃないお客さんが結構いたのは嬉しかったです。そういう人たちをずっとずっと大事にしていきたいですね。

忘れられないように定期的に公演を打っていきたい。
固定のお客さんの心を掴むまでってのが初期劇団ってきつい気がするから。
でもこれは、例えもし売れても変わらないことだと思います。

 

 

 

悪い芝居 vol.3


『注目』 作・演出 山崎彬




2006年3月 17日〜19日(5 stage)


@アトリエ劇研

 

★vol.3『注目』は、
“演じること”“芝居すること”をキーワードに展開する

演劇の概念をひっくり返して練り上げた、

悪い芝居渾身の意欲作!!
ジョン・レノン、阪神淡路大震災、奇跡の少年・・・。
ジョンの死から25年+1年。あの震災から10年+1年。
+1年に込められた、彼らの空に浮かぶ言葉とは・・・?
実在の出来事をもとに立体化する、悪い芝居版『罪と罰』!!
これは本当にフィクションなのか!?

★注目せよ!!注目して!!
構想1年、悪い芝居vol.3に、この春は『注目』なさい。
彼らを、夢想家だと思うかもしれない。
けれど、劇場で彼らに加われば、世界は一つに結ばれる。
ご期待ください。

 


四宮章吾 央形そら 山崎彬 速水啓二 
藤原藁々 前芝和子 三國又八 高田斉 清水加奈子

<舞台監督・美術>東野麻美 <照明デザイン>芝刈麒麟
<選曲>数井謙一郎 <音響>高田斉 <衣装>清水加奈子
<演出助手>三國又八 <舞台小道具>四宮章吾 藤原藁々
<宣伝美術>星野商店


<制作>中栄遊子 岳山愛 立石小石 中萌里 


 

         

 

【劇評】


・・・芝居「注目」のストーリーはこうである。
――震災で奇跡的に救助された少年は、その15年前に殺されたジョン・レノンの生まれ変わりであり、震災11年の現在、その天才的なカリスマ性によって全国ボランティア組織のリーダーとなっている。だが、震災の前夜、彼は父親を金属バットで撲殺していた。その事実を女性記者によって暴かれ、やがて崇拝者に射殺されて死ぬ。

一見、荒唐無稽にみえるこの芝居がユニークなのは、被災者が抱いてきた死者への罪責感を父親殺しというかたちで誇大化し、被災という“特権的な”体験そのものを風刺するというタブーに挑んでいるからだ。まさに悪い芝居だ!
けれど、不思議にも鎮魂の調べが聞こえるのは供犠(くぎ)の演劇だからだ。

演出と役者も兼ねる作者山崎彬は、物語を二重三重に鏡像化しながら、そうした芝居を演じる自分とは何者かという問いをも舞台に乗せることで、自己風刺を忘れていない。彼は今、演劇という魅惑的で困難な道に踏み出してしまったことの恍惚と不安のただ中にあるのだ。今後の活躍を願ってやまない。

                                               (神戸女学院大学教授・メディア批評家 村上直之氏)

 

山崎ひとこと

例えば、気難しい難解なストーリーを書くような作家だって、コンドームつける時はバカな顔してるだろうし、吉永小百合だって本当はトイレでウンコしてただろうし、石田衣良だってストレートパーマを初めてあてた時は、照れただろうし。

何の話したいか分かんないんですけど、そういう裏側も全部見せたかったんです。演劇って、台詞覚えてるんですよ、稽古でした事やってますねん、みたいなのは見せちゃいけないみたいなタブーがあるじゃないですか。そのタブーを壊したかったっていうか。

観客の無責任な安心感をね。芝居のオープニング見せて、それを途中でやめて「台本書けませんでした、すいません。でも来てくれたので、精一杯書けてるとこまでやります。」って感じで始めました。

 

僕が『作家』という役を演じて、こんな台詞いったらフィクションだって思うんでしょうけど、僕が『僕』という役で、というか素の状態でこの台詞を言えば、たちまち台詞は『報告と謝罪』というリアルに変わって、でも芝居だからフィクションやろ?みたいなゆらゆらした状態に会場がなってましたね。お客さんの不満と心配と怒りみたいなのが混ざった目を向けられて、怖くもあり、あ、やってよかった、とも思いましたね。「嘘です。脚本は書けてます。でも芝居は本来、嘘の塊です。虚構です。今感じたっぽく台詞をいってるだけで、全部稽古の延長です。忘れないで下さい。」と伝えて、幕は開きました。

 

ストーリーの中でも、実際あった事件を絡めながら、そのフィクションを、ノンフィクションのような役者達が自分として登場して、演じたり、演じるのがわかりませんって言ったり、袖もなく、袖の中まで見せますってんで、端っこで着替えてるところも見えてたりして。結構反応は、現実なのか芝居なのかわからない、みたいなのが多くて、売れてない劇団がおもろいことやっても挑戦としか見られない現実をぶっさしたかったという目的は、拍手されてるとき、成功したんじゃないかなあ、と思えた公演です。二度とやれない公演ですね。

ラストシーンとか、その日に思ったことを会話しようって終わり方でしたからね。観客と演者、全員がラストという未来を知らない。大事なのはコミュニケーションですねってことで。

 

 

悪い芝居 vol.4

 

『岩乙女!』 作・演出 山崎彬

 

2006年9月16日〜18日(5 stage)

 

@アトリエ劇研 (アトリエ劇研協力公演)

 

 

 

 

 

 

 

悪い芝居の 勇気ある行動シリーズ

 

『柔乙女!』 作・演出 山崎彬

 

2006年9月1日〜2日(2 stage)

 

@BLACK CHAMBER
(文化祭CultureCarnival=参加作品)

 

 

 

 

 

 

 

★今度の悪い芝居は、初の二都市公演!!
しかも別々の演目で!? 早すぎる、早すぎるのじゃないのか、大阪公演!!

★コネなし!ツテなし!!タヨリなし!!!
やってみなけりゃわからない。
幕が開くまでわからない。未来は誰にもわからない。
わからないなら、二つ観よう。
忙しいなら、一つ観よう。でも、二つ観よう。
一つでも楽しめますが、
二つ観たら、もうあなた大変です。

 

うすら紙の上では説明できないような演劇が、あなたの目の前に現れるのに!!


★わからない、わからない、わからない、未来は誰にもわからない。(神様にも。)神様なんていませんか。ならば神のように、見守る気持ちであなた、どうぞお越しなさい。

大丈夫。劇研、協力してくれました。
アトリエ劇研(京都)協力公演です。ご期待下さい。

 



四宮章吾 山崎彬 三國ゲナン 東野麻美 大川原瑞穂 清川有麻(『柔乙女!』) 
前芝和子 立石小石 西岡未央 津田郁久 高田斉 


<舞台監督・美術>東野麻美 <照明デザイン>芝刈麒麟
<選曲>松本赤顔 <音響>伊藤茉莉子(『岩乙女!』) 高田斉(『柔乙女!』)
<衣装>西岡未央 <舞台小道具> 津田郁久 立石小石
<演出助手>三國ゲナン 
<宣伝美術>星野商店街

 

<劇中歌 作曲>伊藤俊


<WEB>岳山愛
<制作助手>四宮章吾 大川原瑞穂 奥村龍彦 山本敦士
<制作>中栄遊子

 

 

        

 

山崎ひとこと

いやー、大阪でのコント公演『柔乙女!』は、恥ずかしかったです 。
ずっと言ってるけど、電車でゆられてそのまま本番って疲れるんですね。すごいです。

『柔乙女!』は、「乙女と板」「乙女と盗塁」「乙女と下ネタと、時々、笛」という三本立てのコント集でした。 タイトルから内容は想像して下さい。

思い出に残ってるのが、一本目の「乙女と板」。一発目なんで、掴みコントみたく考えてて、本番3日前までやりたいことがコロコロ変わって、はじめに書いた段階では紛れも無く「乙女と板」だったんですけど、実際は「板、そして、乙女」みたいにバラバラになってましたからね。台詞どころか、段取りもうろ覚えで、最高でした。これゆうて笑えるの参加者だけですけど、コントって、もちろんお客さんに笑ってもらいたいってのが一番だろうけど、終わった後に、「あそこ受けた。」「いや、受けてへん。」「う、受けてたよぉ。」とか、「やっぱりあそこスベったね。」「やってて最高でした。」みたいな会話が楽しいですね。でも帰りの電車は、1日目と2日目、全然、心境が違ってた記憶がある。反応にムラがあるなぁ、って。

 

『岩乙女!』はとりあえず、あの時やりたかったことを、無理やり詰め込んだって感じで。結果的に、歌って踊って、ちょいほろり、みたいな感想が多かったけど、とりあえず、やった方からしたら、「歌・・・えてましたよね?」「踊・・・れてましたかね?」「で、どうだったのかね?」みたいな感想でしたね。

 

ストーリーは、とある夢のために、食費とか全部削って、働いて、お金貯めてた乙女ちゃんが、がんばってがんばってがんばって、で、倒れちゃって、貯めたお金が全部入院費に消えちゃった、えーん、みたいなのを、時系列バラバラにしながら、拾って拾って集めましょ、さ、集めましょ、みたいな。全員、自分は、自分は、って言う登場人物ばっかで、鬱陶しかったです。

でも、悪い芝居っす、よろしくっす、って少し言えるようになれたかな、って感じ。

公演後、劇団員が増えて、劇団になりました。

 

 

 

悪い芝居の弱気な言動2007


『イク直前ニ歌エル女

(幽霊みたいな顔で)』

作・演出 山崎半分

 

 



2007年3月28日〜4月1日(8 stage)


@アトリエ劇研

 


「何処だか分からない 「カクシ町」の裏山で

誰だかわからない おっさんの死体 が発見された!!」

 

★君は腹上死を知っているか!?
性行為中の興奮にともない心拍数が上昇!!

そのまま心停止で死に至る!!

腹上死は本当に男子の本望か!?
それとも世界一悲しい死に方か!?
おっさんの腹上死を巡る、愛と悲しみの再生記。

女は歌う(幽霊みたいな顔で)。おっさんも歌う(幽霊になって)。

嗚呼、劇場に来ればきっとみんなはこう思う。

バンソウコウをつけた直前にお風呂に入っちゃったみたいな

くちびるにリップ塗った直後にお風呂に入っちゃったみたいな

「やっちまった!!」と、みな思う。

 

★この春、悪い芝居が初めて

劇団員のみで満を持して敢行する

2007年第一弾「イク直前二歌エル女(幽霊みたいな顔で)」

満を持してみました。

なんとなく、とりあえずで来てみてはいかがですか、みなさん。

ご期待あれ。

 



大河原原人 藤代熊髭 らいすすぱげってぃ 太田不足

四宮仕立て 山崎半分

<舞台監督> 小島聡太    <舞台美術> 東野勢子

<照明> 芝刈麒麟       <音響効果> 松本赤顔

<衣装> 西岡粉美    
<宣伝美術> 星野女学院  <舞台小道具> 太田不足
<演出助手・映像> らいすすぱげってぃ

<映像スーパーバイザー> @雪

 

<研究生> 吉川へなの 中野ユリ 中野マリ

<広報> 井上かわず  <WEB> 岳山温泉
<制作> 富永ゆうこ



 

        

 

山崎ひとこと

とりあえず本公演を1年休んで、番外公演として、2007年の春に2発やろうということで、それの1発目でした。

出演者を、悪い芝居の俳優だけにしようというコンセプトで始まったのが「弱気な言動」シリーズ。

意味はあまりなかった覚えがあります。6人、2時間。しんどかった記憶はあります。ちょっとここ最近考えて書きすぎてたんで、考えず頭から書き始めて無理やりつじつまを合わせていく方法に戻しました。「腹上死」というキーワードを頼りに。やってる分には、無駄に楽しかった。意味分からなくても言いからやってみたいのを全部入れようって。ただそれだけをモチベーションに書き連ねた、書き捨てたみたいな感じかなぁ。その分、内容は自分に正直なものになった気がします。


腹上死したおっさんがいて、おっさんの妻がいて息子がいて愛人がいて愛人のストーカーがいておっさん変死事件の担当刑事がいて。おっさんからしたら『死んだ』ってだけなんだけど、残された人たちからしたら気持ちは別々で、どう平等に落とし前つけるか最後話しあうみたいなストーリーだったかなぁ。

誰が一番不幸かを自慢しあう、でも無理だーってなって、暗転していって、解決しないまま終わる。


「解決しないよね、話し合い。解決したいの?あんたたち。話し合いたいだけ、煮詰まりたいだけ。勝手にやっててください。もうお芝居は終わらせますがー。」
そんな話。何か、話し合いとかの不毛感とかに萎えてた時期だったと思います、きっと。内容自体は明るかったですよ。エロくないし、品はあったと自負してます。

 

 

悪い芝居のブレてる助走07


『性春群憎劇のススメ』

作・演出 山崎彬

 

 



2007年5月 10日〜13日(7 stage)


@スペースイサン

 

 

★初恋のスカートは揺れ、のぞいたひざ小僧から噴く粉を栄養に、少女は少しふくよかになって、ぽっかぽかの春の中で笑いました。ブリーフを脱がずに水着に着替える少年が、炭酸飲料を飲んで、しゃっくりが1週間止まらなくなったのは、ギンギラ太陽の夏でした。
フォークダンスで思い切り、手を握ってきたあいつのことが、何故か少女は忘れられず、あいつの名前をこっそり書いた消しゴムを使い切ったのが、薄桃色の秋。
制服の袖は鼻水でカピカピになり、その袖をしゃぶりながら少年が、毎晩あの娘を想って、ティッシュペーパーと友達になったのは、寒い寒い冬でした。
ぼくたち、わたしたちは、もう、卒業しました。


この春、もう一度、入学します。そして、ブレイクします。
悪い芝居のブレてる助走07 『性春群憎劇のススメ』


★中学生が書いた台本を、高校生が演じる、そんな悪い芝居の短編集。どうか、あの頃に戻った気持ちでお越し下さい。悪い芝居、ブレイクの時間です。

 



大川原瑞穂 四宮章吾 中栄遊子 藤代敬弘

三國ゲナン 吉川莉早 山崎彬 


<舞台監督>  だいぶすぱげってぃ

<美術>     東野 麻美

<照明>      芝刈 麒麟    <音響>    中野 千弘

<衣裳>     西岡 未央   <小道具>   藤代 敬弘

<宣伝美術>  星野 女学園

<広報>     井上 かほり

<WEB>     岳山 愛

<制作>     中栄 遊子

 

 

        

 

山崎ひとこと

映画撮りたい、コントやりたい、学生服着たい、告白したい。
もうそれを実現するためにやったオムニバス公演。本公演への助走、第2弾。


オムニバスって3本とか、5本とか、ちょうどいい本数ってのはあると思います。でも過剰にしたかった。このオムニバス、14本、だったかな。無茶。飽きられてもいいから、って詰め込んだ。ケツ痛い、暑い、でも観たい。そのモチベーションはなんだろうか、模索した気がします。映画は楽しかったですよ。演技、っていうより、カメラワークとか編集が。協力してくれた西君、ありがとう、ほんとうにありがとうを言いたいです。


こういう公演に課題とか感想とか自分たちで持って、さらに持ち続けるのはナンセンスだと思うんです。祭ですよ。次につなげる為の栄養剤。こういうの年1回くらいはやっていきたいですね。好きな音楽使って、好きな笑いだけにして。どうだろう?どうかな?笑うかな?音楽好みじゃないかな?ばっかり考えてるだけじゃもたないなぁ、って思います、終わって時間が経った今は。

やってよかった。やっていきたいです。無駄に分かりやすいこういうの。こういうのの次、真面目なのやると「変わった。」とか言われちゃうけど、その通りだと思います。

 

悪い芝居 vol.5


『ベビーブームベイビー』

作・演出 山崎彬

 

 



2007年8月 23日〜26日(6 stage)


@京都芸術センター

一階フリースペース

 


「2005年旗揚げ以降、最も危険な悪い芝居」

 

★10年前に失踪した兄が帰ってきた!!という感動の場面に兄は行きたいのに物語はそれを許してくれない。
黒ひげ!危機一髪!!遠隔!ビジュアル透視!!じじい!ばばあ!違う!!実家ゆ!!実家に帰せ!!実家と家族と感動が、俺を待ってるんゆ!!

 

「ただいまゆ。」「・・・お兄ちゃん、なで帰っでぎだ?」

 

訛りと家族とハッピーターン、情報過多な同時進行プレイに、観客は演劇で二日酔いになる!!嗚呼、「こんなの観たこともない」と「こんなの観たくない」のせめぎ合い!!
ノミネート作品中、唯一無二のストレートプレイ。これを舞台芸術と呼ぶのかもしれない。
おぎゃあ!おぎゃあ!おぎゃあ!とな、すべて疑ってあなた、どうぞ迷いにいらっしゃい。

 



大木湖南(ニットキャップシアター) 大川原瑞穂 四宮章吾

藤代敬弘 梅田眞千子 吉川莉早 西岡未央 三國ゲナン

央形そら(劇団西一風) 山崎彬

<舞台監督>  小島聡太   <舞台美術> @gm
<大道具>  丸山ともき 津田郁久 四宮章吾 吉川莉早
<照明>    真田貴吉

<音響>    中野千弘      <音響部> 梅田眞千子
<映像・スチール撮影> 竹崎博人
<衣裳・メイク> 西岡未央 福田明日実(劇的集団忘却曲線)
<ヘアメイク協力> 大西亮介(No Brand)
<小道具>   藤代敬弘 四宮章吾
<宣伝美術> 星野女学園


<チラシ衣裳協力> perori


<演出助手   高田ひとし
<演出部>    植田順平 田浦明子 土井康治 森本児太郎

          鈴木暢
<WEB>     岳山愛
<広報>     井上かほり
<制作部>    大川原瑞穂 村井春也。
<制作>     中栄遊子


 

        


山崎ひとこと

前の二つが何かふざけたやつだったんで、ちょっと今回はふざけんのはいいかなー、って感じで始めたのがベビーブームベイビーです。
舞台は同時進行で進められるんですけど、真ん中にザ・日本の茶の間(メイン舞台)があって、関係ない色合いの舞台がその周りを取り囲む。
お話は、餓鬼之里って村に、とある家族が住んでて、そこの長男が失踪しちゃう。で10年経って、家族は長男がいないことを乗り越えそれに慣れて平穏に暮らしてたんだけど、そこに長男が帰ってくる。さぁ、帰ってきたぞ、喜べ、涙を流せ、と再会の感動を強要するわけで、つまり、家族の絆の大事さみたいなのを、10年かけて長男が伝えようとわざと失踪してたわけなんだけど、10年たったら薄れちゃってて。急に帰ってくんな!急に増えるな、ややこしくするな!と。
日常で日常の素晴らしさ伝えようっても、日常の素晴らしさを伝えることそのものが、その日常の中に取り込まれちまう、みたいな。

そのお話と同時進行にコントみたいなのが周りで行われてて、うまくここでは書けないんですけど、真ん中舞台のシビアさと周りのぬるさみたいなのがうまくマッチングすれば、と。
結果的には「観にくい」「どっち観たらいいのかわからない」なんて感じになりましたけど、当時の僕は「そりゃそうだろうなー」って感想でした。
今思えば、もっと周りのコントみたいなのをエグいくらいぬるくすればよかったなーって。ぬるい方もちゃんとしちゃった。
ふざけるのが怖く悲しく泣き笑いみたいにみえて、それが結果としてふざけてない芝居になればと思ってたけど、「ふざけんのはちょっと」みたいなのが、ふざけきる方にブレーキかけてた。「ふざけんのはちょっと」をヤりきるには、ふざけきる必要があるんだなぁと思いました。
集客が2倍くらいになって、新しいお客さんの回と今までのお客さんの回では全然雰囲気違くてびっくりしました。「賞にノミネート」ってすごいなって。急にお客さんが増えるってのも、こっちも緊張するもんだよ。
だけど嬉しいのでこれからもよろしくお願いします。急に増えてね。